わたしたちは、なんのためにカラダを動かすべきなの?

カラダが動くのは、脳が司令を出し、筋肉を動かしているから。立ったり歩いたり重い荷物を持ち上げたり……。これらはすべて、筋肉を使っています。
カラダを動かすというとツラいトレーニングを想像しがちですが、日常生活の中でもある程度筋肉は使われています。とはいえ、筋肉が健康に及ぼす影響は大きいもの。いまより年齢を重ねたときに健やかに過ごすためにも、筋肉を使い、キープする努力を続けたいものですね。
カラダを動かすことの具体的なメリットって?
01.冷えにくいカラダになる

筋肉の役割のひとつに、熱を作り出すことがあります。筋肉の量が多ければ多いほど熱を保持しやすくなるため、冷え性改善に効果大です。
02.カラダにメリハリがつく

筋肉をつけることの最大のメリットはこれですよね。筋肉が程よくついた年齢相応のメリハリのあるカラダは、自分に自信もつけてくれます。
03.代謝がアップする

年齢を重ねるごとに落ちてしまう基礎代謝。特に下半身の大きな筋肉を鍛えることは、代謝アップが期待できます。
04.将来を活動的に過ごせる

筋力は年々衰えていくもの。年を重ねる前にある程度の筋肉を鍛えておくことは、老後を活動的に過ごすために欠かせません。
覚えておいて損なし!カラダのなかの大きな筋肉ランキング

BEST1 大腿四頭筋(だいたいしとうきん)

太ももの前側にある4つの筋肉の総称。
ひざを伸ばすときに使う筋肉です。スポーツはもちろん、日常生活でも多く使われ、カラダで一番大きな筋肉でもあります。
BEST2 大臀筋(でいでんきん)

お尻の後ろ側の筋肉。
あまり大きくなさそうに見えますが、厚さのある筋肉です。足を後ろに伸ばしたりひざを外側に向けたりするときに使います。日常で使われづらい筋肉でもあります。
BEST3 ハムストリング

太ももの裏側にある筋肉。
周辺にある3つの筋肉の総称。主に立ったり座ったりするときに使われる筋肉です。年齢と共に衰えてしまう、瞬発力に大きく関係しています。
BEST4 三角筋(さんかくきん)

上半身の筋肉では一番大きな筋肉。
肩パットのような形をしていて、左右の肩の前側から後ろ側までを覆っています。腕を上げたり物を持ち上げたり、肩を使う動作すべてに使われています。
BEST5 大胸筋(だいきょうきん)

胸板を形成している筋肉。
男性では分厚い胸板、女性ではバストを支える筋肉です。パソコン作業が多い人は固くなっていることが多く、日常生活で使いづらい筋肉でもあります。
おうちでできる「ながら」運動
運動経験のない人が急にハードなメニューでカラダを動かすのは難しいもの。とはいえ少しくらい筋トレした方が良いことはわかっている……。そんなときは、気合いを入れすぎずおうちでもかんたんに取り入れられる「ながら」運動からはじめてみませんか?毎日少しずつの運動で、5年後10年後の健やかな生活を目指しましょう。
仕事のあいまや休憩中の!座ったままでできるひざ伸ばし運動
01 イスに浅く腰かけて、背もたれに寄りかからず背すじを伸ばす。

手でイスの座面を軽くにぎってカラダを安定させ、背もたれに寄りかからず背筋を伸ばして座る。反り腰になったり、猫背にならないように気をつけて。運動に慣れている場合は、手を太ももに置いて行っても◎。
02 背すじを伸ばしたまま、片足ずつゆっくり足を伸ばす。

3秒かけて足をゆっくりと上に伸ばす。ひざをピンと伸ばし、余裕があれば足先を自分の顔の方に向けましょう。同じように3秒かけて元の位置まで戻します。左右交互に10回ずつ上げ下げしましょう。
体感を鍛えるには、まず正しい姿勢をマスターしよう!
長時間のパソコン作業やスマートフォンの影響もあり、猫背の人が増えている現代。正しい姿勢をマスターするだけで、体幹を強化しインナーマッスルを鍛えることができるんです。正しい姿勢のコツは、肩甲骨を寄せる意識をすること。普段通り真っすぐに立ったとき、手が自分の太ももの真横に来ていれば正しい姿勢ですが、手が前に来ている場合は猫背の証拠。普段の姿勢を意識することからはじめても良いかもしれませんね。

テレビCM中におすすめ!
寝たまま簡単ヒップアップ運動
01 床に仰向けになり、ひざを曲げて足の裏を床につける。

仰向けになったとき、手のひらは床について力を抜きましょう。太ももをつけず、力を抜いてひざを90度曲げて。ひざの角度が広がれば広がるほど、ハムストリングに負荷がかかります。鼻から大きく息を吸い、口から吐く呼吸を心がけてみて。
02 お尻を締めて腰を床から離していき、肩からひざが一直線になるまで上げる。

2〜3秒キープし、ゆっくりとお尻を下げる。この上下運動を10〜15回。足の裏と手のひらは床につけたまま行いましょう。慣れてきたら20回、30回と回数を増やして。このとき、腰を反らないように気をつけてくださいね。
歯磨きしながら!
ふくらはぎに効くかかとあげ運動
01 壁や台に手を置いて、カラダを支えながら真っすぐに立つ。

足は30cmほど開き、内股やがに股にならないように真っすぐに立ちましょう。慣れないうちは、両手でカラダを支えてバランスをとるのがおすすめ。第2の心臓といわれるほど細かい血管の通るふくらはぎを鍛えます。
02 ひざを伸ばしたまま、かかとをゆっくりあげる。

壁などで支えた状態のまま、3秒かけてかかとを上げて、3秒かけてゆっくりとおろします。これを15〜20回繰り返しましょう。はじめは両足で行い、慣れてきたら片足ずつ行うのがおすすめ。バランス感覚も同時に鍛えられますよ。