生活を整える睡眠学
そもそも、わたしたちはどうして眠るの?
わたしたちヒトは、人生の三分の一の時間を眠って過ごすといわれています。睡眠が必要な理由はすべて解明されているわけではありませんが、現在考えられているのは、脳の疲労回復のため。記憶の整理や定着のためにも睡眠が必要だといわれています。睡眠を十分にとった方が学習効果が上がるというのには、こういった背景もあるのです。
睡眠負債を知っていますか?
「睡眠負債」という言葉をご存じですか?単なる睡眠不足のことではなく、睡眠不足が蓄積されている状態のことを指します。2017年の流行語大賞にも選ばれた言葉です。
日本人の約4割が睡眠不足とされていて、慢性的な睡眠不足は生活習慣病やうつ病のリスクを高めるなど、さまざまなパフォーマンスを低下させてしまうんです。
あなたはしっかり眠れてる?まずは睡眠の質をチェック!
チェックの数が1~3個
もしかするとぐっすり眠れていない日があるのかも。前日の生活を振り返るところからはじめてみて。
チェックの数が4~5個
最近お疲れ気味ですか?睡眠の質が落ちてきているので、注意が必要です。ストレスの少ない生活を心がけて。
チェックの数が6個以上
早急に睡眠の質を上げる工夫が必要です。ストレスや寝る前の様子だけでなく、生活習慣もあわせて見直してみて。
あなたはどのタイプ?NG睡眠4タイプ
毎日ぐっすり問題なく眠れる、という方は案外少ないもの。厚生労働省の睡眠に関する調査では、5人に1人が不眠がちだと感じているという結果もでているそう。あなたの睡眠は、NG睡眠にあてはまりませんか?
TYPE01 | 睡眠不足タイプ
平日の5日間の睡眠時間の合計が30時間以下で、昼間に眠気を感じるようであれば、あなたは睡眠不足タイプ。ただし、午後2時前後は普通の人でも眠たくなる時間。午前中や夕方などの時間にウトウトしてしまうようであれば、このタイプを疑って。休日の寝溜めを避けて、平日に30分~1時間ほど長く眠れるように工夫して。
TYPE02 | 入眠障害タイプ
布団に入ったものの、いつまで経っても目が冴えて眠れない。そんな状態にストレスを感じているあなたは、入眠障害タイプ。一般的に健康な人が眠りにつくまでの時間は30分といわれていますが、このタイプの場合は2時間以上かかる場合も。思い切って就寝時間を伸してみるのも良さそうです。
TYPE03 | 中途覚醒タイプ
睡眠の途中で何度も目が覚めてしまうなら、このタイプかも。目が覚める回数が一度でも、再入眠までに30分以上かかる場合もこのタイプ。環境が原因の場合もありますが、環境変化がないのに目が覚めるようになってしまった場合は注意が必要です。マットレスやまくらのメンテナンスはしていますか?睡眠環境を見直してみて。
TYPE04 | 熟睡障害タイプ
毎日7時間以上の睡眠時間を確保しているのにも関わらず、午前中や夕方に眠たくなる場合は熟睡障害タイプ。眠っているつもりでも、眠りが浅く疲れがとれていないのが原因。時間だけでなく、質も大切なのが睡眠です。このタイプの人は睡眠の質を上げることを心がけて。朝起きたときにしっかり朝日を浴びて、寝る前にはデジタルデトックスを。
心地よく眠れる部屋作りのヒント
Tips01 照明を工夫する
寝室は、間接照明を活用して穏やかな空間を演出しましょう。脳は光源を見ると覚醒してしまうので、シェードで電球を隠すタイプがおすすめ。同じ理由でテレビや携帯も避けて。温かい雰囲気の出る電球色を選ぶと◎。
Tips02 香りで癒される
アロマディフューザーなどを活用して、就寝前はリラックスできる香りに包まれて。アロマの香りで副交感神経が刺激され、緊張がほぐれます。ラベンダーやカモミールの香りなら、神経を落ち着かせてくれますよ。
Tips03 寝具とレイアウト
圧迫感を出さないためにも、ベッドの周りに背の高い家具を置くのは避けて。夏は通気性の良いもの、冬は保温性のあるものなど季節に合った寝具を使ってくださいね。枕やマットレスの定期的なメンテナンスも忘れずに。
Tips04 アートやグリーン
寝室では、スマートフォンやテレビを見るのは避けましょう。その代わり、心が和むようなアートやグリーンを置いてみて。温かい飲み物と本を準備すれば、眠たくなるまでの時間も楽しめそうですね。
\快眠のカギは、就寝前の5分間にあり/
ベッドの上で簡単リラックスストレッチ
Stretch01 肩甲骨をほぐすストレッチ
あぐらを組んで座り、おへそをのぞき込むように背中を丸め、両手をまっすぐ前へ出す。出し切ったら肩甲骨を閉じるイメージで腕を開きながら後ろへ引き、顔を上げる。
Stretch02 わきの下を伸ばすストレッチ
あぐらを組んだ状態で座り、片方の手は床につけたまま、息を吸いながらもう片方の手を頭上へ伸ばす。耳の横にまっすぐ伸ばすようなイメージで。ゆっくり左右両方行って。
Stretch03 お尻をほぐすストレッチ
仰向けで寝た状態で両膝を90度に立てる。手は軽く開いて手のひらを下に。そのまま下半身だけを左右交互にゆっくり倒します。上半身は浮かせず、下半身だけを動かすよう意識しましょう。
Stretch04 手足をゆるめてリラックス
仰向けのまま両手両足を持ち上げ、手首足首をぶらぶらと脱力させる。カラダ全体をゆるめ、気持ちも落ち着かせます。ここまで完了したら、スマホなどは見ずにおやすみなさい。
さいごに
いかがでしたか?
一日の調子を左右する睡眠。
今回ご紹介した中から自分に合いそうなものをぜひ試してみてくださいね。
睡眠の質を上げて、快適に過ごしましょう◎